VMware Horizon 8 2212 リリース ノート

Horizon 8 2212がリリースされていましたので、いつものように見ていきたいと思います。

 

docs.vmware.com

 

■新機能

Horizon 8 2212 は Extended Service Branch (ESB) です。VMware では、年に 1 回、Extended Service Branch (ESB) として 1 つの VMware Horizon リリースを指定します。ESB は、製品の既存の最新リリース (CR) への並行リリース ブランチです。ESB を導入することで、重要なバグ修正やセキュリティ修正を含むサービスパック (SP) のアップデートが定期的に提供されます。最も重要な点は、SP のアップデートには新機能が含まれていない点です。これにより、ユーザーは安定した Horizon プラットフォーム上で重要な展開環境を維持することができます。ESB および ESB に指定されている Horizon のバージョンの詳細については、VMware ナレッジベースの記事 KB86477を参照してください。

→前回のESBは、2021/12/9リリースのHorizon 8 2111でしたので、約2年経過してのリリースとなっています。

ESBについては記載のKBを見ていただくのがわかりやすいですが、基本的にはWindows10/11のアップデートに追随できるようなリリース体系のものと考えてよいかと思います。

頻繁にバージョンアップを行うWindows10や11との互換性を担保するため、重大なバグやセキュリティの修正+新しいWindowsのサポートのみが含まれます。新機能追加はなし。

サービスパック(SP)という形でアップデートが提供されるようなので、どこかでSP適用の手順も紹介できればと思います。

 

仮想デスクトップとアプリケーション

インスタント クローンで Microsoft MAK ライセンスがサポートされるようになりました。

→小規模の環境でも使いやすくなったりするでしょうか。

 

フル クローン デスクトップの自動プールを作成するときに、コンピュータ アカウントを作成できる Active Directory OU を指定できるようになりました。以前のリリースでは、コンピュータ アカウントはデフォルトの OU に作成され、管理者はプールの作成後にこのアカウントを手動で移動していました。インスタント クローン デスクトップ プールに対しては、この機能がすでに存在し、管理者のこの問題を解決しています。

→これ今までできなかったんですね。あまり記憶は定かではないですが、事前にコンピューターアカウントを作成しておけば回避できたような・・・

 

Horizon Connection Server

Horizon 8 で vSAN 以外のストレージを使用する場合、ESXi ホストあたり最大 500 台の仮想マシンがサポートされるようになりました。可能な最大値は、ハードウェアのワークロードと詳細によって異なります。すべての Horizon 構成の上限については、VMware 構成の上限を参照してください。

→1台のESXiホストに500台乗せるのは、なかなか想像がつかない数字ですが、大は小を兼ねるとも言いますし。

 

■気になるポイント

ただリリースノートを見るだけでは面白くないので、気になるポイントを少し掘ってみることにしました。

インスタント クローンで Microsoft MAK ライセンスがサポート

日本語のVMwareDocsはまだ公開されていませんでしたが、英語版では更新が確認できました。

docs.vmware.com

 

サポートはしたものの、仮想デスクトップログオフ時の更新やイメージのプッシュ操作で余分にライセンスが消費される可能性があるとのことで、推奨はやはりKMSのようです。

これはサポートといってよいのか・・・?

 

 

今回はここまで。

便利ツール紹介(VMware Ports and Protocols)

最近VMware製品にあまり触れることができていないため、小ネタを一つ。。

その2

 

 

VMware Ports and Protocol ご存じの方も多いと思います。

ports.esp.vmware.com

 

VMware製品ので発生する通信(使用するポートやプロトコル、用途)を確認することができます。

 

■対応製品

vSphere

vSAN

App Volumes

Cloud Director App Launchpad

Cloud Director Object Storage Extension

Horizon

NSX

NSX Advanced Load Balancer

NSX Data Center for vSphere

NSX Intelligence

Site Recovery Manager

Tanzu Kubernetes Grid

Tanzu Mission Control

vCloud Usage Meter

VMware Cloud Director

VMware Cloud Director Availability

VMware Cloud Director Container Service Extension

VMware Cloud Disaster Recovery

VMware Cloud Foundation

VMware HCX

VMware Integrated OpenStack

VMware SD-WAN by VeloCloud

VMware Skyline

VMware Smart Assurance

VMware Telco Cloud Automation

VMware Telco Cloud Operations

VMware Telco Cloud Service Assurance

vRealize Automation

vRealize Log Insight

vRealize Network Insight

vRealize Network Insight Cloud

vRealize Operations Manager

vRealize Operations Tenant App for vCloud Director

vRealize Orchestrator

vRealize Suite Lifecycle Manager

Workspace ONE Access

Workspace ONE Access Hosted

Workspace ONE Email Notification Service 2 for Cloud

Workspace ONE Email Notification Service 2 for On-Premises

Workspace ONE UEM

 

■画面イメージ

 

フィルターやソートもできますので、設計において通信要件をまとめたりする際に活躍すること間違いなし。

 

ちなみに、前回紹介した「VMware Configuration Maximum tool 」ページの右上のメニューにリンクがあったりします。

 

今回はここまで。

便利ツール紹介(VMware Configuration Maximum tool)

最近VMware製品にあまり触れることができていないため、小ネタを一つ。。

 

VMware Configuration Maximum tool ご存じの方も多いとは思います。

configmax.esp.vmware.com

 

日本語だと「構成の上限」となるでしょうか。

その名の通りVMware製品で構成できる上限を確認できるツールです。

 

最近登場したツールというわけではないと思いますが、

以前は、以下のようなKBや、VMware Docsから、上限値を確認していました。

 

VMware Horizon 7 のサイズ制限と推奨事項 (2150348)

https://kb.vmware.com/s/article/2150348?lang=ja

 

docs.vmware.com

 

 

久しぶりにこのツールを見てみると、確認可能な製品が増えていたり、バージョン差異を確認できるような機能が増えていることに気づきましたので、記事にさせてもらいました。

 

■構成の上限を確認できる製品

NSX Data Center for vSphere

vSphere

VMware NSX

vRealize Operations

VMware Site Recovery Manager

VMware Cloud Director

VMware Cloud Director Availability

VMware HCX

vSphere Replication

Horizon

VMware Cloud on AWS

vCloud Usage Meter

VMware Cloud Foundation

VMware Unified Access Gateway

VMware Integrated OpenStack

vRealize Automation

VMware Cloud Disaster Recovery

vRealize Network Insight

VMware Cloud Director Service

VMware Container Networking with Antrea

VMware Telco Cloud Automation

VMware Cloud on AWS Outposts

NSX Advanced Load Balancer

VMware Cloud on Dell EMC

VMware App Volumes

Horizon Cloud Service next-gen

VMware Cloud Flex Storage

VMware Telco Service Assurance

 

■比較機能について

バージョンごとの比較が簡単にできるようになっています。

 

「Compare Limits」をクリック

 

比較したいバージョンを選択して追加し、「Compare」をクリック

 

結果が表示されます。

 

CSVでエクスポートもできるようです。

 

提案や設計のタイミングなどで活躍すること間違いなし。

 

バージョンごとの製品機能が確認・比較できるツールも欲しいところですね。。。

今回はここまで

 

VMware Horizon 8 2209 リリース ノート

今回も、業務でHorizon触れないので、リリースノートを見ていきます。

 

docs.vmware.com

 

■新機能

個人的には、今回はあまり目ぼしい新機能はないかなという印象です。

Horizon Agent for Linux

このリリースでは、次の Linux ディストリビューションのサポートが追加されています。

Red Hat Enterprise Linux (RHEL) Workstation 9.0

Red Hat Enterprise Linux (RHEL) Server 9.0 および 8.4

このリリースから、次の Linux ディストリビューションはサポートされなくなりました。

RHEL Server 8.5

これで、vSphere 8.0 環境に展開された Linux 仮想マシンに Horizon Agent をインストールできるようになりました。

→前回もそうでしたが、Horizon Agent for Linuxに関するアップデートが多い印象です。Windows環境しか経験がないので、いつかLinuxも扱ってみたいですね。

 

Horizon Connection Server

新しい「ホスト リダイレクトの有効化」設定で、ロード バランサ名を設定して、HTTP ホスト リダイレクト機能を有効にできます。ロード バランサ ホストからの HTTP 要求が Connection Server に到達すると、Connection Server は外部 HTTP リダイレクト URL で応答します。以降の要求では、Horizon Client は外部 URL を使用して Connection Server に直接接続するため、ロード バランサで発生する経路の誤りを最小限に抑えることができます。

→構築時のトラブルポイントであるロードバランサ周りのアップデートということでしょうか。苦手な分野なので、別途調べてみようと思います。

 

Horizon Agent

Microsoft Teams の最適化機能が、Intel プロセッサに加えて M1 ベースの Mac でもサポートされるようになりました。

→Teams以外の最適化機能もアップデートを期待したいところです。

 

これで、vSphere 8.0 環境に展開された Windows 仮想マシンに Horizon Agent をインストールできるようになりました。

 

全般

vSphere 6.5/6.7 は、2022 年 10 月 15 日にサポート終了になりました。したがって、Horizon 2209 は vSphere 6.5/6.7 ではサポートされません。サポートは、アップグレード期間中に vSphere 6.5/6.7 で実行され、ワークロードを管理していた Horizon 2209 Connection Server に限定されます。Horizon 2209 Connection Server にアップグレードした後、他の Horizon コンポーネントをアップグレードする前に、vSphere 6.5/6.7 をサポート対象の vSphere バージョンにアップグレードしてください。詳細については、Horizon インストールとアップグレードを参照してください。

→何度かHorizon環境のアップグレードを対応してきていますが、関連するコンポーネントが多く、結構大変な作業なんですよね。

vSphereのバージョンアップに依存して、他のコンポーネントも一緒にバージョンアップが必要、さらにそのコンポーネント依存で別のコンポーネントも芋づる式に対応が必要になったりということもしばしば。

 

 

短いですが、今回はここまで。

 

VMware Horizon 8 2206 リリース ノート

対応中の案件ではHorizonを取り扱っていないので、少しでも情報に触れておきたい。

今回もリリースノートを見ていきます。

 

docs.vmware.com

 

■新機能

いくつか気になる記載がありました。

 

仮想デスクトップ

デスクトップ プールの作成時に、1 つのゴールド イメージ スナップショットに対して複数のカスタム コンピューティング プロファイル(CPU、RAM、ソケットあたりのコア数)を作成するオプション。

→よさそうな機能ですね。

 ゴールドイメージ(マスタイメージ)の削減=運用負荷軽減につながりそうです。

 この辺でしょうか。 

docs.vmware.com

 

vSphere 7.0 U3f 以降の vSphere Distributed Resource Scheduler (DRS) では、ESXi ホストがメンテナンス モードに切り替わるときに、vGPU デスクトップが自動的に移行されるように構成できるようになりました。詳細については、https://kb.vmware.com/s/article/88271を参照してください。

→vGPUを持つ仮想デスクトップは何かと制約が多かったイメージですので、このアップデートはうれしいですね。

 

USB または CDR リダイレクトの代替オプションとしてストレージ ドライブ リダイレクト (SDR) を使用できるようになりました。これにより、I/O のパフォーマンスが向上します。

→USBリダイレクションはめちゃくちゃ遅かった記憶があります。

 パフォーマンスがどの程度向上しているのか気になりますね。

 

Horizon Connection Server

Horizon Connection Server で、タイムアウト警告をカスタマイズして、ユーザーがリモート デスクトップまたは公開アプリケーション セッションから強制的に切断される前に表示される警告にタイマーを設定できるようになりました。この警告は、Horizon Client 2206 for Windows 以降と Horizon Client 2206 for Mac 以降でサポートされます。

→地味ですが意外と喜ばれるかも。

 

■互換性に関する注意事項

互換性情報が表形式になっていて見やすくなりましたね。

それにしてもHorizon は互換性を確認すべきコンポーネントが多くて大変です。

 

実際に検証して試してみたいところですが、なかなか時間が取れず、、、

機会があれば記事にしたいと思います。

 

今回はここまで。

リリースノート大事(VMware Horizon 8 2203)

前回の記事で、Horizon AgentにSVGAドライバが含まれなくなったという話をさせていただきましたが、しっかりリリースノートにも書かれていますね。

 

VMware Tools SVGA ドライバは Horizon Agent インストーラに含まれていません。詳細については、VMware ナレッジベースの記事KB2078739とKB2118048を参照してください。

 

docs.vmware.com

 

やっぱりリリースノートはしっかり見る癖をつけないといけませんよねということで、今回はHorizon 8 2203のリリースノートを見ていこうと思います。

 

docs.vmware.com

 

■重要事項

Horizon 8 バージョン 2203 には、Horizon Connection Server の更新はありません。Horizon 8 2203 エージェントおよびクライアントでは、Horizon 2111 Connection Server バージョンを使用してください。

こういうパターンもあるんですね。

 

■新機能

重要事項にもある通り、AgentやClient向けの機能リリースが多い感じですね。

特に目を引く新機能はありませんでしたが、強いて言えばこの辺でしょうか。

仮想デスクトップ

デスクトップ セッション中に、マウス入力を含む vSphere コンソールからのすべての入力がブロックされます

シャドウイング時に画面の解像度が変わったりするのが改善されたということでしょうか・・・

 

■ご使用前の注意事項

この辺りは、採用予定のバージョンについて、一通り見ておいたほうがよさそうですね。以下2件は太文字で強調されていました。

Horizon Internet Explorer が Horizon Console でサポート対象外に

Horizon Console は、Internet Explorer をサポートしない VMware Clarity ウィジェットに移行します。このため、Horizon Console でサポートされるブラウザのリストから Internet Explorer が削除されました。

 

VMware Tools のインストールに関する重要事項

vSphere で提供されているデフォルトのバージョンではなく、VMware 製品のダウンロード ページからダウンロードされた VMware Tools バージョンをインストールする予定の場合は、その VMware Tools バージョンがサポートされていることを確認してください。サポートされている VMware Tools バージョンを判断するには、VMware 製品の相互運用性マトリックスを参照してください。(サポートされるバージョン:11.1.0、11.0.6、10.3.22、10.3.21)。バージョン 11.x の VMware Tools ではパフォーマンスの問題が確認されています。詳細については、VMware ナレッジベースの記事 KB78434を参照してください。

 

■互換性に関する注意事項

ここも一通り目を通すべきでしょう。

設計するシステムの構成要素で検索を書けてもよいと思います。

vSphere 環境で View Storage Accelerator を使用するには、デスクトップ仮想マシンは 512 GB 以下でなければなりません。View Storage Accelerator は、512GB を超える仮想マシンでは無効になります。仮想マシンのサイズは、合計 VMDK 容量で定義されます。たとえば、1 つの VMDK ファイルが 512GB であるか、複数の VMDK ファイルの合計が 512GB となる場合です。この要件は、以前の vSphere リリースで作成され、vSphere 5.5 にアップグレードされた仮想マシンにも適用されます。

→ここまで大きいデスクトップ仮想マシンはなかなかなさそうですが・・・

 

インスタント クローンを RDS ホストとして展開する場合は、Windows Server OS 内から直接 RDS ホストを再起動しないでください。代わりに、イメージ プッシュ ワークフローを使用して、インスタント クローン仮想マシンを更新してください。

→互換性か?と思いつつ、結構やってしまいそうな内容。

 

■解決された問題

■既知の問題

今起きている問題が解決ないし回避策が見つかっているか。バージョンアップ先を検討する際などの判断材料の一つとしてみておいたほうが良いですね。

 

1817536:ローカル データストアにインスタント クローンをプロビジョニングする場合、該当するホストをメンテナンス モードに切り替えることができません。移行されないように内部仮想マシンとインスタント クローンがローカル データストアに格納されているため、この問題が発生します。

回避策:インスタントクローン デスクトップ プールを削除します。これにより、関連する仮想マシンが削除され、対応するホストをメンテナンス モードに切り替えることができます。

過去に似たような事象でハマった記憶がよみがえりました・・・

その時はvSAN上にインスタントクローンを展開する検証をしていましたが、vSANクラスタを停止することができず大変な思いをしましたね。

 

今回は、リリースノートを見てみました。

最近Horizonを触る機会が減ってきているので、最新の情報は追いかけるようにしたいですね。

設計時だけでなく、構築やテストでトラブルが発生した場合は、リリースノートを見てみると案外答えにたどり着けたりするかもしれません。

 

今回はここまで。

 

HorizonとSVGAドライバの話(Ver2111以降)

Horizon 2111以降では、Horizon AgentにSVGAドライバが含まれなくなったようです。

 

Horizon のVDIで使用する仮想マシンには、VMwareToolsをインストールする際にSVGAドライバを除外してインストールを行うことが必須(ブラックアウト等の問題につながる)だったのですが、今後は変わってくることになります。

 

以下のKBに記載があります。

Agent installation order for Horizon View, Dynamic Environment Manager, and App Volumes (2118048)

VMware Knowledge Base

 

From Horizon 2111 onwards the VMware SVGA driver is not bundled as part of the Horizon Agent installer anymore.

 

Horizon Agent と VMware Tools の依存関係を解消するため、このような変更が入ったようです。

 

皆様ご注意ください。